赤羽をもっと元気に!薬局がつくる体に優しい絶品ジェラート

赤羽をもっと元気に!薬局がつくる体に優しい絶品ジェラート

JR赤羽駅前から旧岩槻街道を南に進むと、1階を南国リゾート風にあしらった建物が見えます。店頭には高麗人参や黒大豆など珍しい素材を使ったジェラートがずらり。

『ERBE LUCE(エルベルーチェ)』は「薬草のちからを生活に」をコンセプトに2022年4月、オープンしました。薬膳を使ったジェラートや体に優しい焼き菓子、ドリンクを提供しています。

同店を運営しているのは、北区赤羽西で86年続く株式会社マエノ薬局。都内と埼玉に14店舗を展開する、地元では有名な薬局の本店です。

ヘルシーで季節感のあるメニューが充実

『ERBE LUCE』の大きな特徴は薬局に併設されていること。店内に入って右手にイートインスペースが広がり、席は6席。ゆったりとした空間はこのほか、薬局の調剤室、待合室、一般医薬品と漢方の陳列棚で構成されています。

ジェラートは常時14種類ほど並び、中には期間限定フレーバーも。価格はシングルが500円、ダブルが600円、トリプルが700円(すべて税込)です。

一番人気はオリジナル青汁を使用した「リフレッシュグリーン」。抵抗がある人も多い青汁を抹茶のような味わいで食べやすく仕上げました。

噂を聞きつけて来店する健康志向の方もいる中で、フローズンデザート本来の風味を見失ってはならないと、同社会長の前納秀夫さん(77歳)は強調します。

「いろんな年代の方がおいしく食べられて、健康になれる。とにかくそこを意識して作っています。そのために原材料や鮮度にもとてもこだわっているんですよ」

例えば『マンゴーのソルベ』は、春夏にシーズンを迎えるマンゴー本来の濃厚な甘みや酸味、食感が凝縮されたフレーバー。

「薬膳を意識しすぎるとどうしても限界があります。旬の果物自体が身体にもいいので、本物のフルーツを食べる感覚で召し上がっていただければ」

これらのメニューは秀夫さんの三男・豊さん(45歳)が沖縄の宮古島で経営する『RICCO gelato(リッコジェラート)』と共同開発したもの。良質な食材を追熟させてベストなタイミングで作るから、豊かな味わいと香りを堪能できます。

管理栄養士が作る焼き菓子も人気

ジェラート以外にも、アレルギー体質の方向けに卵や小麦粉不使用で作った焼き菓子や自然派甘味料を使ってカロリーを抑えたクッキーなど全12種類を提供しています。

「管理栄養士が身体に必要な栄養素を計算して作っています。もちろん味も普通のお菓子と遜色ありません。人参クラッカーのようにお酒のおつまみになるようなものもあるので、色々な方に楽しんでいただけると思いますよ」

話しながら気軽に食べられて持ち帰りにも便利。詰め合わせのセットもあるので、普段のおやつはもちろん手土産として購入されるリピーターが多いとか。

町と薬局のイメージを変えたい

宮古島のサンゴ石を用いた白い壁と赤い屋根瓦は、陽気で開放的な印象。道行く人を惹きつけます。

「瓦屋根に本当はシーサーがついている予定だったんですよ。設計上なくなってしまって、結構ショックなんです(笑)」

生まれ育った赤羽のまちづくりに貢献したい――。旅行好きな秀夫さんは、特色ある地方の街並みに接した経験から、地元にも新風を吹き込みたいと考えたのです。

「今までの薬局の雰囲気とはかけ離れたものを作るというのは意識しました。かなりの挑戦ではありましたけど、赤羽にもっとこういう店が増えてくれたら嬉しいですね」

同薬局の要は処方せん調剤ですが、同時に一般医薬品や漢方薬などを活用しながら、薬や食事、その他健康に関する様々なご相談に向き合います。

薬を渡すだけでなく、お客さまの気持ちが軽くなるサービスを提供できる店に人は集まるというのが秀夫さんの信念。

「地域の人たちが体調に不安がある時やリフレッシュしたい時、ふらっと気軽に立ち寄れる場所をつくることが私たちの役割だと思うんです。おいしいジェラートやクッキーで心身を癒しながら自分の健康についてもう一度考える、そのきっかけに『ERBE LUCE』がなっていきたいですね」

ERBE LUCE(エルベルーチェ)赤羽店
東京都北区赤羽西1丁目4-12 map
03-3900-6521
月曜~土曜10:00~20:00/日曜・祝日10:00~19:00
第2木曜定休
https://www.instagram.com/maeno_yakkyoku_official/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D