キュンとする縁起物 世界にひとつのハッピーを贈ろう

キュンとする縁起物 世界にひとつのハッピーを贈ろう

古来、人々の願いを背負ってきた縁起物『だるま』。あらゆる厄を祓ってくれるような迫力ある顔がおなじみですが、東京・西新井には幸せオーラをまとったキュートな“だるまさん”がいます。

大切な人への思いに添えて

その名も『はっぴーだるま』。コンセプトは、贈る縁起物です。

大きさは高さ 5 センチ(550 円税込)から用意があり、最小サイズのだるまと布製のシルクフラワーがセットになった『まめはぴ ハッピー・フラワー for you』(3850 円税込) は、誕生日や卒業、還暦祝いなど、さまざまなギフトシーンで選ばれています。

「普段のちょっとした『ありがとう』とか『頑張ってね』の気持ちのプラスアルファに使っていただきたいですね」

そう話すのは製作・販売元の株式会社  Crista  代表取締役・高橋美帆さん(53歳)。だるまの生産が盛んな群馬県高崎市に住んでいたときに、地元土産としてだるまをプレゼントしたところ、想像以上に喜ばれたそうです。贈り物としての価値に気づき、2012 年頃に委託制作からだるま作りを本格スタートさせました。

風水や色彩心理、そしてインテリアとの馴染みの良さを意識し、パステルからビビットまで全 16 カラーを展開。まゆとひげは、黒ではなく金色で描き入れられ、他にはない柔らかさと華やかさを特長としています。

だるまがデコれるワークショップ

 2017 年には東京都が主催する『東京おみやげ(Tokyo Tokyo)』に認定され、インバウンド景気に乗って受注を増やしていた同社でしたが、新型コロナ禍で出荷数は 8 割減となってしまいました。

しかし、人生は七転び八起きと考える高橋さんはへこたれません。2020 年 12 月、初の実店舗『はっぴーだるま工房』を東武大師線大師前駅からすぐのビルにオープンしました。

ここではだるまの販売のほか、世界に一つだけのオリジナルだるまが作れるワークショップを開催しています。

その内容は、高さ 9 センチ・好きな色のだるまにデコレーションができるというもの。キラキラ光るビーズやシール、毛糸、フェルト、カラーペンなどの材料がすべて使い放題で、種類の豊富さに驚かされます。

プランは、最も自由度の高いのっぺら顔の『色だるまプラン』(1000 円税込)、顔部分のみ白く塗られた『顔付き・ヒゲなし色だるまプラン』(1300 円税込)、まゆとひげが書き入れられた『完成はっぴーだるまプラン』(1500 円税込)の 3 種類。

制限時間はありませんが、30~60 分で仕上げる人が多いそうです。達筆な職人が好きな部分に祈願文字や名前を書き入れてくれるサービスは、作品のクオリティを一気に上げてくれます。

工作感覚で子供も楽しめるので、親子での参加もおすすめ。日本の伝統に触れながら、ものづくりの楽しさを学ぶことができます。今のご時世なら、お孫さんからおじいちゃんおばあちゃんへの健康祈願のプレゼントに、手作りしても喜ばれるのではないでしょうか。

申込みは、電話か公式サイトから。最少催行人数や持ち物はなく、空席状況によっては予約なしでも随時体験することができます。

貫くことが成功のカギ

 「私たちにとってワークショップは、お客さまと触れ合えるすごく重要な場。だるまさんの歴史や意味に関する話が直接できるわけですから。やっぱりそれが醍醐味なんです」

ワークショップは、会社を立ち上げて間もない頃から、大手百貨店や東京ソラマチ、羽田空港などで開催してきたもので、創作を通じた出会いは高橋さんの支えになってきました。

一方で、時には特徴的なビジュアルが奇異の目で見られることもありました。「あんな姿になっちゃって」と通りすがりに言われることもあったそうです。

「共感してくれる人が一人でもいればいい」

高橋さんがその一心で製作を続けていくと、自由なデザインはしだいに支持されるように。現在では企業のノベルティグッズとしても採用されています。

「だるまさんって縁起物じゃないですか。捨てたり、しまい込んだりするのは忍びないから、飾ってもらいやすい。宣伝大使として非常に優秀だと思うんです」

ロゴマークや QR コードがプリントでき、1000 体単位で発注する企業が例年あるそうです。

両眼を入れるのがはっぴーだるま流

 ところで、だるまといえば願いを込めて片方の眼を入れ、叶ったときにもう片方の眼を入れるのが一般的。一方で高橋さんは、「なかなか両眼が入らないとだんだんじれてきませんか?(笑)」と最初から両眼を入れることを推奨しています。

「叶うと信じて両眼を入れちゃう。『いつか実現するぞ』っていう暗示を自分に掛けられる気がするんですよね。うちのだるまさんたちには、見たら前向きになれる存在でいてほしいんです」

高橋さんによると、眼の入れ方は地方によっても異なるんだそう。

願いが十人十色であるように、だるまだって色々あっていい。オリジナリティ溢れるはっぴーだるまは、今日もたくさんの夢が叶うことを願っています。

はっぴーだるま工房
東京都足立区西新井 1-5-1 中田ビル 2 階 map
03-6806-3720
10:30~18:30
月曜定休(毎月 21 日を除く)
https://www.happydaruma.tokyo/